久々のブログ更新です。ご無沙汰してます。
更新できていなかったのは1ヶ月くらいかなと思っていたのですが、2ヶ月近く更新できていませんでした…。
最近忙しかったのでサボってましたが、そろそろ更新頻度を戻していきたいですね。
さて、ついに2年ぶりの映画ドラえもん公開されました!!
そもそも前作のび太の新恐竜が夏に公開延期したり、85年公開版宇宙小戦争のリバイバル公開やSTAND BY ME ドラえもん2が公開されていたので、そんなに開いた気がしてないのですが。
とはいえ、いわゆる「大長編ドラえもん」の新作公開が1年休止するという出来事は、声優交代の05年以来の大事件で公開されないことが自分にとってはもはや非日常でした。
日常の中の非日常がこんなにも身近に…嬉しくない非日常ですが。
感染症じゃなく面白マスコットキャラクターが蔓延したらいいのに。
そんな満を辞しての今年の映画ドラえもんは、6年ぶりのリメイク作品で、大長編ドラえもん第6作「のび太の宇宙小戦争」が題材でした。85年公開作品ということは、37年前の作品…?嘘だろ…怖い
映画のび太の宇宙小戦争といえば、評価するにあたり決して切っては切り離すことができない主題歌「少年期」の存在があるので、個人的にリメイクするとしたら大変だなあと思っていました。
やはり比較されることが予想されますし、なんというか少年期が主題歌でないというだけで不当な評価を受けるのでは…というファンの大変余計なお世話な心配していました。
そんなこんなで紆余曲折あり、2022年3月4日公開された「のび太の宇宙小戦争2021」。
2021を早速2022年公開初日に鑑賞してきました。どう言うことだ。
忙しくてブログ更新できなくたって、仕事があったって有給をとって行きますともさ。
まあ今年は有給ではなく振替休暇ですが。
さて、前置き(?)はこれくらいにして本題です。
結論、大変よかったです!!
もう私くらいになると、大統領亡命の冒頭シーンで名作を確信できたね!あそこだけで涙流せるレベル。
個人的にはここ最近で一番映画ドラえもんしてたと思います。
端的に評価すると「今、令和の2022年の今、見るべき映画ドラえもん」だと思います。色んな意味で。
まあ、このご時世に妙にリンクしちゃったのは奇跡としか言いようがない…。
この作品をみて何かを学ぼうと言うわけでは全然ないんですがね。この作品をみてる最中、やはり頭の片隅にチラチラ浮かんできちゃう世界情勢。
それはともかくとしても、現代風に色々オミットされてるにも関わらず、ちゃんと昭和から脈々と続くいつものドラえもんなんですよ。今だからこそできる新しい刺激のあるドラえもんなのに、いつもの安心感のあるドラえもん。鑑賞後の満足感ったら半端無かったです。
あ〜他人の感想読み漁りたい〜!
さて色々語る前に余談ですが。
まず、映画ドラえもんのリメイク作品には大雑把に分けて2パターンに分けられると考えてます。
ひとつが、最新の映像技術を駆使して原作を出来る限り忠実に制作されるパターン
もうひとつが、原作をもとに追加要素を付加してキャラクターを深堀していくパターン
前者は、新大魔境・新日本誕生等が分類され、
後者は、新魔界大冒険・新宇宙開拓史・新鉄人兵団が分類されるかと。
のび太の恐竜2006は微妙なところですが、どちらかと言えば前者かなあ。
最近のリメイク作品はおそらく八鍬監督の意向もあるんでしょうが、原作に忠実な固い作りの風潮があったので今後はそういう流れになると思ってました。
が、今作宇宙小戦争2021は(最初は伏せられていましたが)事前情報からピイナという原作にいないオリジナルキャラが追加されることがわかっていたので、後者パターンだと予想されていました。
観た感想としては、予想以上に原作から改変してきたなあという印象です。
ここまで原作から変えてきて、宇宙小戦争の本軸をブレさせず、映画として面白い作品になっているのは素晴らしい手腕だなあと思いました。
ピイナも必要に応じて追加した、という監督のコメントも納得でした。
ゲスト声優の都合もあったのではと邪推したくはありますが。
でもほんとに必要最低限に役割を消化しただけだったので、不快感はありませんでした。
むしろ少し影薄いなと思ったくらい。
ネタバレ全開でびっくりした改変を覚えている限りざっと羅列すると
・最初から出木杉が映画制作に参加している
・しずちゃんと人形劇映画を作る展開がカット
・パピとの遭遇、ピシア邂逅までのスピード感
・パピがピシアに捕獲されない
・潜入作戦中のチータローションのくだりカット
・のび太がピシアに捕まらない、そして孤軍奮闘
・原作では発生しなかったイベント、ギルモアの戴冠式が実際に行われパピが演説
記憶頼りで書いてるだけでもこんなにありました。
クリティカルな、特に衝撃を受けた改変はやはり、
パピがピシアに捕獲されない、チータローションカット、のび太がピシアの捕まらない
の三点ですね。
原作ファンはほぼ確実におお?!となるでしょう。
このワクワク感は原作を知ってるからこその衝撃でしょうね。
どうなるんだ!?と引き込まれてしまいました。
いや、原作ファンとしてはオープニング(歌はなかったけど)の時点で引き込まれてると思うんですけどね。
映画ドラえもんの顔と言っていいのび太のドラえもん呼ぶ声から始まり、藤子Fイズムを感じる本格的な特撮映画制作!もうわかってるな…と暗い映画館内で頷きまくるしかない導入。ニヤニヤしてもマスクつけてるからバレないぜ。
話は戻り今作の改変のなにがすごいって、ただ原作既読組を引き込むフックになっているだけではなく、全て物語として意味がある改変だったことです。
正直、最初はここ変えたら物語の根幹を揺るがすだろう…とネガティブな感情を持ってしまいましたが、物語が進めば進むほどそんな不安蹴散らしてくれました。
どんどんドキドキワクワクする改変を欲してしまう身体に。
過去作を振り返ると、
・新魔界大冒険の美夜子さんが猫にならずネズミになってしまう展開
・新宇宙開拓史でのび太が畳の下の空間の狭間の落ちてしまう展開
が原作既読組に向けたサプライズ的な要素だったと思いますが、今作は圧倒的にそのサプライズ脚本が物語にカチッとハマっていた印象です。
原作未読でも既読でも新鮮な気持ちで楽しめるリメイク作品なんてなかなか出来るものじゃありませんよ…!
とはいえ本当言うとチータローションカットはかなり残念でした。
今の作画で是非観て見たいシーンのひとつだったので。
あとはやっぱり物語最後のどんでん返しの「有効期限がある」という伏線でもあったわけですし。
でも、今作のすごいところは、全ての改変の意味があったというところだと思います。
キャラクターを深掘りする意図をひしひし感じました。
パピの成長物語を主軸に置いたのはかなり好印象ですし、原作だと見せ場がなかったのび太だけならず、各レギュラー陣全員のそのキャラクター持ち前の良さを最大限に使った魅力的な見せ場が用意されているのが本当によかったです。
過去リメイク作品で見せ場の追加といえば、新魔界大冒険のクライマックスののび太がパッと想起されますが、当時見た感想としてはなんでのび太が….?という疑問が先に出てしまう改変でした。
今にして思うと、わさドラ2年目で主役の見せ場が少ないための救済措置の意図があっただったと理解できるのですが、あの場面でのび太の最後の一撃を全員が任せる説得力が不足していたと思います。
しかし今作は、そのキャラクターだからこその見せ場なんですよ!なので追加改変だとしても全く違和感がない。
のび太はのび太らしくドジで抜けてるけどどんな時も一生懸命で、しずかはしずからしく誰よりも周りに気を配る優しさを持ち合わせつつも強く立ち向かい、スネ夫はスネ夫らしく臆病でずるいけどみんなの役には立ちたい気持ちがあり、ジャイアンはジャイアンらしく自分の正義感優先で動くけど頼もしくて。
宇宙小戦争2021の一番好きなところはそういうところかなあ。
やば、もう一回観たくなってきた助けて。
理想のリメイクは原作に忠実な新大魔境・新日本誕生路線だと思っていたのですが、心変わりをせざるを得ません。
もともと、私自身は声優変更後からドラえもんには新しい驚きをもとめているので大きな心変わりというわけではないですが。
とはいえ、やっぱり最新の作画であんなシーンこんなシーンいっぱいみたいけど…
全作品リメイク終わったらもう一回リメイクしてくださいお願いします。
とにかく、新宇宙小戦争は今回の路線は大成功だったと思います。
脚本の妙もあると思いますし、監督の手腕でもあるんだろうなあ。
監督といえば、今作は過去ケロロ軍曹の映画を制作していた山口監督なのですが、劇場版ケロロ軍曹が個人的に大好きだったんだよなあ。
今だから言える話ですが、一時はドラえもんよりケロロ軍曹の映画の方が楽しみだった時期がありました。
当時どっちも春休み公開だったのでどうしても比べちゃって…
超劇場版ケロロ軍曹3、4、5が特に完成度が高かったんですよ…
そういう意味で、新宇宙小戦争の監督が山口監督だという情報が発表された時には歓喜してました。
なので今作、いろんなところがケロロ軍曹っぽさがあって懐かしい気持ちにならざるを得ない。
そういう感想って監督的に褒め言葉になるかどうかがわからないですが。
コミカルな動きやテンションがもう当時のケロロ軍曹なんですよね。
細かすぎる点を言うと、ドラえもんが階段を降りる動き方なんてケロロ軍曹のそれをかなり彷彿としました。
拘ってるんだろうなあ。
宇宙戦闘シーンの迫力も圧巻の一言。これは監督がガンダムも担当していたのも大きいのかな。
別アニメというかガンダムみたいでした。
いやあ、これは映画館で見ないと勿体無いですよ。
擬似的にパピくんのサイズ感を体感するのにも映画館映えしてるんですよねそもそも。
音響も無茶苦茶よくて、映画館で見ないと勿体無い!
音響と言えば、挿入歌「ココロありがとう」もパピの心情を歌っていてジーンときました。
少年期なんていらんかったんや!とは言えないですが、少年期がないからって宇宙小戦争の価値が下がったりはしないですね、当たり前ですが。
エンディングも良かったです。
映像がダイジェストなのは少し寂しいですが、最後の映画ロゴドーン本当好き。
劇場版ケロロ軍曹もエンディングにロゴドーンしてた気がする。
ロゴドーンガチ勢とは私のことだ!
…ただ思いつくままに手放しに賞賛していますが、不満点もなくはないわけで。
現代風にオミットされたからでしょうが、今作はかなりテンポが良いです。
よくいえば息もつかせぬ展開、すごく悪くいえば情緒がない。
スネ夫のラジコン戦車初勝利の場面や、しずかの戦車墜落からのスモールライトの効果切れの場面は、欲を言えばもっと「間」が欲しかった…。
どうなるんだとハラハラする間もなく展開が押し寄せてきた印象です。
いや、原作知っているんですけどね。
なんとなくですが落ち着く暇がなかったような気がします。
まあ最近は映画を見る時倍速してみる人が多いと言われるので、テンポの良さは大事なのだとは思いますが。
実際映画中はずーっと楽しかったイメージです。
でも旧作を知っていると、しっとりした落ち着いた雰囲気や、間が欲しいなあと感じました。
これは好みによるものですし、旧作を何度も観ている人でなければ多分そんなに気にならない部分だと思いますが。
旧作比較してしまうと、BGMももう少し印象的な曲を増やして欲しかったなあと思いました。
いや、オープニングやクライマックスのBGMは大変よかったのですが。
菊池俊輔さんの曲が良すぎるのが悪い(悪くない)
スネ夫のラジコン戦車初勝利の場面や、しずかの戦車墜落からのスモールライトの効果切れの場面の旧作のBGM、いつ聞いても心震えるんですよ…
あれ、前述の間の不足もBGMの好みによる所以か…?少年期のインストゥルメンタルが流れる場面もしっとりしてていいんだよなあ…。
つまり個々人が旧作に囚われていなければ、宇宙小戦争は完璧ということかしら。そうかもしれない。
何度も言いますが、あんなに改変されているのにこれは宇宙小戦争だ!となるのはすごいと思います。
物語の要素を研究・分解、ちゃんと必要な部分を精査して丁寧に現代風に再構築したんだろうなあと思います。匠の業だ…!
もう既に山口監督のオリジナル作品を観たくて仕方がないですよ。
オリジナル作品といえば、恒例の来年の映画ヒントオマケ映像。
毎年公開初日に行かざるを得なくなった戦犯であるオマケ映像(勝手に使命感に支配されてるだけ)。
ネタバレありなので言っちゃいますが、多分オリジナルでしょうね。
飛行船が出ていたから創世日記か?みたいな噂もありますが、創世日記なら地球か神様をヒントにすると思うので、空を舞台にした新作だと思います。
そういえば空が舞台といえば去年のグラブルコラボを思い出しますが、よく考えると公開延期が無ければ今年このオリジナル作品が観れたわけなので、本来はそういったコラボだったのかも。
ああ忌まわしき感染症。しかし本当近年は色んなことが起きますね…
そんな今だからこそ、心から楽しめるエンターテイメント作品に沢山触れたいものです。
ありがとうドラえもん、ドラえもんの生かされている自信があるよ…。
ところで、今作の映画の最後のオチ、最高でした。
あの追加オチ、旧宇宙小戦争、ひいては出木杉くんを完璧に救済する最高のオチでしたね。
それでいて、非日常から日常に戻るというドラえもんのお約束でもあったのが本当に最高でした。
もうこの最後だけでこの映画の120点です。
新日本誕生のオチの多福感がまた味わえるなんて…二度と味わえないと思ってました。
ありがとうスタッフさん、一生ついていきます。
…と、言いたい感想をつらつらと連ね、無駄に長い文章となってしまいました。
あぁ人に読ませる文章が書ける力が欲しい。
お付き合いいただきありがとうございました(ここまでよんだひといるのかしら)
また次回からは通常営業の漫画とかイラストを更新していきますので、
今後ともよろしくお願いします